CSの「夜のヒットスタジオ」で岩崎宏美が「胸さわぎ」を歌っていた。これを初めて聴いたとき私は中学生だった。当時この歌は私にとって「変な歌」だった。意味がわからない、と思っていた。メロディラインが前半と後半と全然違うし、サビの「馬鹿」の連発も、印象的というよりは、すごく適当な気がした。オフコースファンの同級生にもそんなことを言った気がする。
その後にリリースされた「すみれ色の涙」のヒットで、すっかりなかったことにされたかのようなこの歌。そのせいか、岩崎宏美の「THE COMPLETE SINGLES」を買ったとき、楽しみにしていた曲の一つだった。CDで再度聴いたときも、すでにある曲に歌詞を載せているような妙な浮遊感のある、やっぱり妙な歌だな、と思った。
最初の「抱いて欲しい」うんぬんは、中学生当時もいやらしい感じは受けていた。でもそれは歌詞が、というよりは、ささやく感じの歌い方の印象から来ていたと思う。しかし、ヒットスタジオの正月特番で着物を着た岩崎宏美がこの曲を歌っているのを見ると、かなり、いやらしい。それこそ、別に昨日書いたみたいにくねくねごろごろしていなくても、あっはんうっふん言っていなくても。抱いて欲しいと言えといわれ、困っている女の姿を見て楽しんでいる男。女はそんな男が好き、遊ばれているとわかっていても好き。そして最後に「抱いて欲しい」を繰り返して終わる。
歌う姿を見るまで気がつかなかったけれど、かなり大人向けの歌だったのかもしれない。サビの馬鹿っぽくて適当な印象で、R指定加減を和らげていたんだな、と思った。
コメント