負けた日

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 私はどちらかと言うと無口なほうなので、今までどんな場にいても聞き役だった。2人で話すのはまだしも、3人、4人、それ以上になると、私より話し上手な人に場を回してもらってきた。私が非常時に備えて用意してある話題のストックというのは基本的に2人用。それ以上の人数だとかなり無理が出てくる。
 最近、しゃべらない人が揃っている場、というものに立ち会う機会がある。でも、明らかに黙っているのが不自然になる状況。そういう時、私よりはるかに沈黙に耐えられる人との勝負に負けて、つい、しょうもない話を提供してしまう。沈黙が観測された場合、沈黙の要因となっているのは自分ではないか、もしや自分の異質性がこの場の空気を悪くしているのではないか、などと不安になって焦ってしまうんだけど、それこそ自意識過剰なんだろうか。勝負に負けて、発してみた質問でも場がつながらなくて、結局自分のことをたくさん喋ってしまった日、敗北感が強くて帰り道ひどく憂鬱な気分になる。あーあ、やっちゃったって。
 「すべらない話」と、当たり障りなくて盛り上がれる質問のストックを大量に持ちたいと思うけど、頭の中8割人が関心を持たないようなつまんないことで占めているから、無理なんだよな。