いちご大福を買いに

  • 投稿日:
  • by

 会社の人がたまらなく美味しかったと言っていたいちご大福を食べたいと思った。売っているお店は、わざわざ行くには遠いけれど、市立図書館へ行ったついでによるにはさほど遠くない場所にある。祝日と日曜日が休みということなので、今週末は食べられない。来週から市立図書館が半月休みになるので、市立図書館へ行ったついでにいちご大福、のチャンスは今日しかないと思っていた。
 売っているお店は奈良町の元興寺の横にある。売り切れるといけないので先にそっちに行ってみた。家族(7歳)は遠い遠いといいつつしぶしぶ付き合ってくれた。しかしもうすでに5時近かったので、店をちらりと覘いたら「いちご大福売り切れ」の紙が見えた。やっぱり無理か。会社の人はカレシが予約して取りに行ってくれてやっと手に入ったといっていたものなあ。深い愛情に包まれてこその、たまらない美味しさのいちご大福だ。私と何か根本的に違ってないか?
 図書館から出るともう6時。奈良はこの季節、観光客は少ない。猿沢池のあたりまで来た頃、鐘の音が聞こえ始めた。閑散として静かな池の周り。空気がひんやり冷たい。ライトアップされた興福寺の五重塔が、薄暗い景色に美しく映えている。家族(7歳)が空を指差して叫ぶ。
 「満月や!」「満月じゃないよ。丸くないよ」「ほんまや。丸くないわ」
 まあ、そんな節目の誕生日。