大きなこげ茶色の薄い虫

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 深夜、大きな茶羽ゴキブリがシンクの上に出現した。付近のなべを除け、殺虫剤を手にしてタイミングを計っていたら、ゴキブリが、シンクの隙間に消えていった。手品のようだった。初めて、そこに隙間があることに気づいた。
 調べてみると2ミリ程度の隙間で十分に出入りするという。あっけにとられた後、家族とふたりでその隙間を粘土で埋めた。見栄えがすごく悪いが、そんなところから夜な夜な現れて活動されるのもたまらない。
 しかし、シンクのその空間に今どれだけのゴキブリがいるのか。キッチンに立つたび憂鬱な気持ちになる。引っ越したい、といったら、「ゴキブリに負けちゃダメだ!」と励まされた。負けそう。